あ、当たった…。

でもなぜ『リアクション』が問題なんだ?

「・・・ない。」

そもそも気にもしていなかった。

問題解決にリアクションが重要だということか?

「会話を使って問題を解決することが目的じゃないのか?」

俺は混乱した。

「ことわざ?」

聞いたことある。

それはたしか、アフリカのことわざだったはずだ。

「それとリアクションがどう関係あるんだ?」

夫ドリルはそういうと、フッと目の前から消えた。

「早く行きたければ一人で行け、遠くへ行きたければみんなで行け」

チームワークの重要性を説いた言葉。

リアクション…問題解決…

会話は問題解決の手段ではない…

「そうか!」

俺は考えをまとめようとパソコンのキーボードに手を乗せた。

だが

【お互いバラバラの時間を過ごすのはもったいない】

という夫ドリルの言葉を思い出し、俺は手を止めた。

早く夫ドリルをクリアして完璧な人生を取り戻したい。

でも、焦っても仕方がないだろう。

今は素直に夫ドリルに従うか。

それに、若い頃の彩ももっと見たいし。

考えをまとめたい衝動を抑えて、俺は部屋を出た。

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