家に帰って、俺は彩に話をした。
「あ、あのさ、母さんは彩の体調を気にしているから手伝いたいんだと思うんだ。彩だって楽になるじゃん?だからさ、もう少し理解してくれると…。」
「……理解って、私が理解してないってこと?」
「いやいや、ぅグッ、そうじゃないんだけどさ」
の、のどが詰まる・・・
「拓也はお母さんが大事だもんね、そうだよね。」
「え?彩もお母さん大事でしょ?」
「そういう事を言ってるんじゃないんだよ」
「そういうって、どういう事?」
その瞬間、大きなブザーの音とともに、夫ドリルの表示が目の前に映された
残り時間:0時間00分00秒
タイムアップ
「え、まだ話は終わってない・・・」
ミッション失敗です
「ちょ、ちょっと待って・・・えっ!?」
「わわわ・・・」
目の前が歪んだと思った瞬間、目の前が真っ暗になり・・・
「わぁぁぁ!!!」
「黒猫・・・黒猫!?」
「さっきの帰り道まで時間が戻ったってことか!?」
すると、夫ドリルが選択肢のメッセージを表示してきた。
「う、うそだろ?時間が戻せるのか?」
夫ドリルは何も言わず、ただ選択肢を表示していた。
あなたが選択できる未来は残り2つです。
選んで下さい。