離婚を安易に選択してはいけない
吉川 知里(よしかわ ちさと)
夫婦再生カウンセリング名古屋 カウンセラー
株式会社カラットクラブ名古屋にて専属カウンセラーとして5年間勤務。アドラー心理を交え現在は夫婦図鑑にて主に妻の気持ちが理解出来ず苦しみ悩んでいる男性へのカウンセリングを行っている。
「夫婦カウンセラー」という職業を選んだ理由
私は、夫を尊敬し信頼できなくなった時に離婚を考えました。
しかし、離婚は簡単には進まず悩みに悩み、心身共にボロボロ。人生最大に疲れ果てた時と言っても過言ではありません。
弁護士に相談に行けば
「離婚するか、しないかの相談所ではなく、離婚するならお手伝いします。」
ときっぱり。争う相手が有って初めて依頼できるところだと知りました。
役所に行けば現生活全てをシャットアウトするシェルター入りを勧められ、こちらも解決策ではない一時的な逃げ場の提供でした。警察は夫婦喧嘩に犬も食わず。挙句の果てはDV法のご案内。助けを求めて行っても、私の気持ちを聞き入れ、同調、整理をしてくれる場にはなかなか出会えませんでした。
私は、夫婦関係で困った時どうすればよいかという知識を持っていませんでした。
そんな時に夫婦問題を専門としトータル的にカウンセリングを行うカウンセラーの存在を知り、学ぶことになりました。
現状の整理整頓の重要さ。夫婦またそれを取り巻くさまざまな問題に対し、自分はいま何をすべきかを、広い知識の中から選ぶことが可能となりました。
そして、自らを救うことができたのです。
「離婚」という選択をすること
実は数年前、夫とは離婚をしました。
ですが、夫も私もお互いに人生を楽しんでいます。
毎日一緒にいると当たり前の存在になっていきますが、離れて暮らし、初めて見えてくるお互いの良さ、存在感が鮮明になります。
たまに会えば、新鮮で思いやりもをもって接することができます。
先日、娘の結婚式にも揃って出席しました。結婚式には娘の父、母として参列し、私はベールダウンを、元夫は娘とバージンロードを歩きました。娘の旅立ちに向け過去を振り返り、思い出話をしています。こういう話ができるのも、やはり夫(元夫ですね)しかいないのだな、と感じています。
生活は別々です。お互いのプライベートには踏み入りません。無理なく時が合えば2人で食事に出かけたりもします。困った時には助け合いもします。
憎しみ合ってのお別れでは無く、各自が自分らしく生きるための選択。籍を抜いているので「卒婚」とはいえませんが、結婚生活を卒業したような気持ちで、幸せを感じ毎日を送っています。
夫婦でしか分かり合えない喜びがある
ですが、離婚をして改めて感じたのは、夫婦ふたりでしか紡げない大切なしあわせな体験があったということ。
そして夫婦としての歴史もこれ以上は作ることが出来ないという事実。
どれだけ円満離婚であったとしても、あたらしく時間を紡げないということへの寂しさはあります。
本当は離婚しないに越したことはないのです。
ですから、いま、夫婦関係で苦しさを味わっている人に、どうか後悔しないような選択をしてもらいたい。決して安易に選択をしてはいけないのです。
四方を塞がれ苦しみ悩んでいる人。まだまだ道は続きます。私と一緒に幸せを考えましょう!