熟年離婚のキッカケは夫源病?30年後に夫源病にならないために、今からできること!
名古屋市社会福祉協議会主催の地域支えあい活動というNPO、ボランティアの勉強会に参加しました。
下は26才、上は85才(!)という幅広い年齢の方々が「自分たちの地区をもっと住み良い地域にしたい!」という気持ちで参加されています。
あるワークをしているとき、私の目の前にいる最高齢の元気な85才の女性が、
「地域の集まりに、男の人が出てこないのよね!」
と笑いながら語りました。
本当は社会の役に立ちたい男たち
隣にいた70歳代の男性が、その言葉にすぐに反応します。
「男性だって、本当はみんなの役に立ちたいと思ってるんだよ。でも、一歩が出ないんだ。」
その男性いわく、男だって地域の活動に参加したいのだそうです。
地域を良くしたい。自分を役立てたいという思いは男性も持っているのです。
でも、恥ずかしい・・・。
内閣府の「社会意識に関する世論調査」でも6割を超える方が「社会の役に立ちたい」という結果。
この表にはありませんが女性より男性の割合が少し高いのです。
地域女性から「◯◯さんもボランティアに参加してよ!」と言われて、ああ、本当は参加したい、役に立ちたい~~と、心が揺れ動いているのです。
しかし、「任せとけ!」という一歩が出ない。
適当に理由を付けて、逃げてしまうのです。
地域で集まるのは女性8、男性2の割合だと、目の前の85才の女性も言っていらっしゃいました。
高齢の女性は積極的に集まり、パワフルに様々な活動をされている印象がありますが、高齢の男性ってどこにいるんだい?というほど存在感が薄い。
なぜ男性は外に出てくれないのでしょうか。
仕事をがんばってきた夫ほど、定年後に外に出なくなるという恐怖
毎日朝から晩まで仕事に行っていた夫が、朝から晩まで家に居るとしたら・・・。
多くの女性が、ゾッとするそうですね。(トホホ・・・)
これが、最近話題になっている「夫源病」の大きな原因のひとつ。
夫源病とは、夫が毎日朝から晩まで家にいる生活が負担となり、妻がめまいや耳鳴りなど様々な心身の不調をきたすことを指す。そもそもは、更年期外来を開設する医師で大阪樟蔭女子大学教授の石蔵文信氏が命名した概念である。
引用:週刊ポスト2016年5月27日号
まだまだ動けるはずなのに、家から出ない。
その理由の一つは「会社以外に生きる場所を作っていなかった」ことが挙げられます。
会社に人生のほとんどを捧げていたため地域社会との関わりが殆ど無く、両隣のことも知らない。年金暮らしのため散財もできないから、結局家から出なくなってしまうのですね。
たとえ家から出なくっても、仕事をがんばってきた人間は何かに「貢献」することに喜びを感じているタイプですから、定年後に家のことを積極的にやりそうなものです。妻の負担軽減に役立ちそうですよね・・・。
ですが、残念ながら、今まで家のことをやって来なかった人は本当に何もしないようです。家のことは妻の仕事という考え方がこびりついてしまい、考えを変えることができないのでしょう。
「家のことやってくれればいいのに、切れた電気も変えてくれない。息が詰まる。」
「教えて!goo」の「定年退職をしてからの主人との生活」という投稿に、切羽詰まる妻の悲痛な思いが書かれていました。
このままいくと「夫源病」一直線かもしれない・・・というあなた。
将来夫源病にならないために、今から自分を守るための対策を始めましょう。
夫が外に出たくなるには「社会の役に立たせること」
夫が朝から晩まで家にいることが「夫源病」の一因であれば、今から少しずつでも夫に外に出てもらわなければなりません。
趣味をもたせればいいのでは?と考えがちですが、年をとると行動範囲が狭まってくるため、移動距離が長くなるような趣味は面倒になり、止めてしまう可能性が高いです。
スポーツ系も体力の衰えとともに参加が難しくなってきます。
また、絵画などクオリティを求める趣味も、視力の衰えなどが影響してきます。
趣味で外に出てもらうというのも、あまり期待できないのです。
もちろん仕事ができればいいのですが、定年後の再就職は簡単ではありませんね。
そこでオススメなのは、地域社会でのコミュニティに参加すること。
しかも、「社会の役に立ちたい」という根源的な欲求を満たすものが望ましいのです。
私の叔父の話になりますが、現在82才で、33名のほぼ男性だけの会を運営しています。
その会では、市役所の前の花壇の世話や、子ども食堂に食材を提供する野菜づくり、バンドを組んで(といってみなさんハーモニカだそうですが(^^))老人ホームの慰問を年12回もするという精力的な活動ぶり。とても82才とは思えないほどシャキーーーンとしています。
「社会の役に立つ」ということは、生きる目的を持てるし、外にも出るしと、良いことだらけなのです。
男性が参加しているコミュニティがいい
しかし、地域コミュニティに参加すること、特に女性が舵取りをするコミュニティへの参加は、コミュニケーションがうまくとれないなど、男性にとっては難易度が高いと言えます。
最初にも書きました70歳代の男性の言葉にある「でも、一歩が出ないんだ。」という言葉の本当の意味は、人間関係を構築する難しさにあると想像できます。
役に立ちたいけれど、女性の望んでいることが理解できず、イメージ通りに役立つことができないという不安があるのです。
ですから、男性が参加しているコミュニティに夫を参加させるのが導入としては最も望ましいように思います。同級生のパパがいると話がはずみ、その後も積極的に参加してくれたという話をよく聞きます。
とにかく男性(仲間)がいること!!
最重要ポイントです。
男は孤独に弱い。ですから、「大変ですな」「ええ、まったく(笑)」って言える仲間が欲しいのです。
大変だけれど、家での夫の役割を作ってあげることはあなたにしかできないから
近所にコミュニティなんかない、と諦めの気分になられた方もいるかもしれません。
でも大丈夫。社会の役に立つことが難しくても、「家族の役に立つ」存在になればいいのです。
とはいえ・・・
止まらない収入の減少、減らない仕事、会社内のストレスで家に帰ればクタクタという夫の「家庭での存在感」は確実に弱まっていますね。
例えば、平日の疲れが抜けず、休日は寝てばかりの夫、っていますね。子どもをどこかに連れて行って欲しいのに、何もしてくれない。
夫のことを、何もしてくれない役に立たないヤツだ!と思ってしまっている奥様は少なくないでしょう。
しかし、「家族のために働いているんだ!」と思っている夫としては、妻からそのように思われたら心底ガッカリです。
ということは、「休日寝てばかり」という状態は、妻にとってはもちろん夫にとっても宜しくない状態である、ということです。
「でも、頼んでも夫は何もしてくれないです!!」
そうですね。しないでしょう。
なぜなら、仕事でパワーを使い果たしてしまったからです。
空っぽでは働けませんから、パワーを充電しなければならない。
パワーを充電する方法で、夫自身ができる一番簡単で効果的なことと言えば・・・
「寝ること」
なのです。だから、寝るのです。
夫は、自分自身の疲労を自分で回復しようと必死なのです。
(例えるなら、風邪をひいて、ヨロヨロになりながら自分で薬局に行き、自分で薬を選び、寒いと思いながら家に帰ってベットを整え、薬飲んで、横になる。ちょっと惨めな、アレです。)
ひとりでパワーを充電するのはとても効率が悪い。
ですから、家族でパワーを与えてあげる。
パワーを得る方法で最も効率が良いもの、それこそが「人の役に立つ」ということ。「人の役に立っている」という実感こそが、強力な生きるエネルギーになる。
だから高齢になっててもボランティアや仕事をしている方々は、若いのでしょう。
望む望まないに関わらず、今ご主人ががんばっているのは「家族のために仕事をしている」ことであるのならば。
奥様や、子どもたちの「お父さん仕事がんばっててスゴイね!」は、夫のパワーの源になるでしょう。
自分が家族の役に立っている、という実感を与えられるといいですね。
パワーが貯まれば、自然と「寝る」時間も減りますから❗
「いやいや、私の方が大変だし!!!」
と思っているあなた。
とってもしんどい状態ですよね。
わかります。本当に頑張っているんですから。
夫が加害者、私は被害者。夫が変わらないから、私がしんどい思いをするんだ!という思考に陥っているのかもしれません。
そういうときは視点を少し変えるためのヒントが必要です。
人はしんどくなると、自分の視点以外でものが見えなくなります。自分で自分を追い込んでしまいがちです。
他者に話をする、というのは有効な手段のひとつです。
人に話すまでは…というのであれば自分自身で気付くキッカケとなる『夫のホンネがわかる動画』という有料のコンテンツですが、あなたを変えるキッカケになる自信の動画です。是非ご活用ください。
30年後、ふたりで支え合いながら生きていく。そんな夫婦もいいですね!
執筆 夫婦再生カウンセリング名古屋 主宰 下木修一郎(しもきしゅういちろう)
夫の気持ちを知る!夫の気持ち研究家
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