子どもを欲しがっていたのにセックスレスな夫
「夫が全然協力的ではないのです。」
切実な思いで話されているご相談者。
セックスレス状態で子どもなんてできないのに。
なぜ夫は妊活に対して非協力的なのでしょう。
とても難しい問題ですが、
あなたの苦しい状況を変える
何かヒントになれば幸いです。
夫は本当に子どもがほしいのか?
まず、この点について考えてみたいと思います。
夫は子どもがほしいのでしょうか。
この点について、大きく3つのパターンが存在するようです。
A:子どもが好きでほしい夫
B:子どもがいれば楽しいかな?の夫
C:結婚前から子どもは欲しくなかった夫
この3つ、随分方向性が違うことが分かります。
今日はAの「子どもがほしいのに非協力的な夫」について考えてみましょう。
子どもがほしいのにセックスレスな夫
子どもがほしいのに、セックスレスになってしまったり
妊活に非協力的なのはなぜでしょう。
最初は、妊活に対してもセックスに対しても協力的だったと思います。
ただ、妊活についての知識が乏しい男性が多く
子どもなんて簡単にできるだろう、くらい考えている人は多いようです。
私も奥さまとの妊活を始めたときは、簡単にできるだろうと思っていました。
(奥さまもそう感じていたそうです)
実際に始めてみると、何度やってもうまくいかない。
どうすればいいのかがさっぱり分からない。
特に感じるのは、妊活においての男性の無力さ。
生理が来たときの奥さまの顔。
「ダメだった・・・」
今でもすごく覚えています。
「大丈夫だよ・・・」
言って後悔する。
助けることができない無力さを何度も味わう。
作り笑顔で返してくれるけれど、
奥さまは確実に追い込まれているのが分かる。
この辺りから、妻と夫の妊活への差が強くなっていきます。
妻の気持ちについていけなくなる
妻の苦しみを見るたび、
子どもを作ることに対して、肯定的ではいられなくなる。
妊活とは、決して楽しい取り組みではない、
と分かってくるわけです。
にも関わらず、
妻は妊活を止めようとはしない。
この人の子どもを産めるは私だけ。
あなたの子どもは私が産むから。
その妻の思いが、妊活に対してさらにアクセルを踏む。
夫は置いてけぼりに感じてしまう。
「外で出さないでね」
「亜鉛が良いらしいよ」
「次は26日だから、それまでナシね」
「今日だよ、分かってるよね。早く帰ってきてね。」
二人で乗ってた夫婦という車なのに
気づいたら、
妻がひとりで遠くを走っている。
僕のことよりも
子どもを作ることが大事なの?
妻のことが分からなくなっていく。
今まで一緒にいた、妻とは違う人間に見えてくるのです。
止まれない妻
もちろん、そのときの奥様の気持ちを考えると
旦那さんのことなど考える余裕なんてありません。
精神的にも、肉体的に、金銭的にも迫ってくるリミット。
なんとかしなきゃ。
なんとかしなきゃ。
なんとかしなきゃ。
自分の存在意義を探すように
頭の中は子どものことでいっぱいになっていきます。
気づいたら、夫のことは完全に
子どもを作るための道具として
扱ってしまっている。
「なんで早く帰ってきてくれなかったの!?昨日だったんだよタイミングは!なんで忘れる?あなただって子どもがほしいって言ってたのに、なんで協力してくれないの?私ばっかり頑張って、こんなんじゃうまくいくわけがないよ!」
調子の悪い機械を叩くように
自分の期待を押し付け
相手をコントロールしようとしてしまうのです。
昨日がタイミング日であったことくらい
夫も分かってたのです。
でも帰れなかった。
うまくセックスが出来る自信もない。
また失敗するかもしれない。
そもそも、こんな関係で生まれてくる子どもは
幸せなんだろうか。
会社からの帰り道、
そんなことをグルグルと考えるようになります。
でも、それを妻に言うことはできません。
「あなたの子どもが産みたいの」
この妻の言葉を傷つけしまうから。
否定することになってしまうから。
どちらにも進めなくなってしまい、
その現実から逃げるしかなくなっていくのです。
セックスレスになっていくのです。
立ち止まる勇気
夫の様子がおかしくなっていることくらい
妻だって気づいているのです。
でも、立ち止まれない。
リミットが。
凍結胚も少ない。
お金も、時間も。
子どもが産まれたら、きっと夫も変わる。
もとに戻る。
大丈夫。
だから、子ども産まなきゃ。
旦那さんが非協力的な態度にも関わらず
止まれず、苦しいまま、進むしか無い。
大変なことは分かっています。
だからこそ、一度、立ち止まってください。
旦那さんはあなたの隣にいますか?
時間がない。
分かります。
でも、そんな状態で、もし子どもが出来たとしても、
旦那さんが笑ってくれなきゃ
子どもだって、かなしいと思うのです。
お母さんを苦しめるために
産まれてくるわけじゃないから。
お母さんとお父さんに
笑顔で迎えられたいから。
立ち止まって、ちゃんと、大切な人のことを考えましょう。
しんどいでしょうけれど、勇気を持って、
どうか振り返ってみてください。
その勇気がなければ、ご相談ください。
一緒に考えましょう。
執筆:下木修一郎(しもきしゅういちろう)
NPO法人日本結婚教育協会会員
夫の気持ちを知る!夫の気持ち研究家
男性不妊については、こちら↓もご参考に!
不妊治療は恥ずかしいこと?
読了時間:約2分 夫婦問題カウンセラーの下木修一郎です。数年前、私たち夫婦は不妊治療を行っていました。妻は子どもを産んだ経験があるので、不妊治療を始めればすぐに…
↓夫婦再生カウンセリングの申し込みはコチラから。日本全国お電話でもお話できます!