夢のマイホームで夫婦に亀裂が!離婚にならない心得
マイホームを建てたばかりなのに、夫から離婚と言われた
夫婦再生カウンセラー下木修一郎です。
夫から離婚して欲しいと言われた方から
「実は・・・もうすぐ家が建つんです」
「まだ家を建ててまだ半年なんです」
というお話をちょいちょい聞くことがあります。「えー!」と私も驚いてしまいます。しかも、その裏側の多くに浮気をしている事実があったりします。
「マイホームを持つということは幸せなことだと思っていたのに、まさか離婚と言われるなんて。。。」
ですよね、、、浮気をしていたのにマイホーム?夫が何を考えているか、さっぱり分かりませんよね。
幸せの象徴である家を建てたばかりなのに、なぜ離婚となってしまうのでしょうか。
いったい、夫に何が起きているのでしょう!?
この記事は
・今から家を建てますよ
・家を建ててから不仲になった
・マイホームがほしいけど色々衝突している
・家を建てたばかりでローンがめっちゃある
・マイホームに不満がある
・結婚した娘が家を建てようとしていて、お金を出そうとしている親御さん
・謎の男性心理を知りたい
という人に、ぜひ読んで欲しい「マイホームを建てるときの男性の本音」についてお伝えします。
読めば納得。対応もバッチリ。
知れば幸せなマイホーム生活が続くこと間違いなしです!
マイホームを持つということは、夫の心理にどんな影響を与えるのか
男性というのは、いつまでも「生きる意味」とでもいいますか、「自分の可能性」をを追求する生き物であることはご存知でしょうか。
自分には価値がある、その価値とは何か?と考えることを止められません。
言い換えれば、いつまでも夢見がち。
中二病とはよく言ったものです。
こころはずっと中2です。私も。
そんな男性という生き物にとって、家を買うということはいったいどういう事なのでしょうか。
マイホームを持つということは、強い「安定」する状況を生み出します。
20年、30年、もしかしたら死ぬまで「ここ」に住むかもしれない、ということです。
それはつまり、夫の将来が「確定」してしまう、ということです。
例えば・・・
・ローンを何十年と支払い続けるということ
・自分のお小遣いが増えそうにもないこと
・片道通勤1時間をあと何十年も通い続けるということ
・自分の実家と離れている場合、もう戻れなくなること
・田舎暮らしなどの夢を捨てる確率が高まること
などなど。
マイホームを買うことは、将来の選択肢、可能性を捨てる、ということ。
マイホームを買うことは、自分の人生を狭める大きなリスク。
夫は、そこに強い不安を感じるのです。
・・・何いってんの?と思われるかもしれませんが、まだまだ序の口。お付き合いくださいね。
さて、妻はどうでしょう。
子を持つと、妻は「安定」を強く望むようになるケースが多いように思います。
子がいきなり熱を出す、学校の人間関係での悩みが起きたりするなど、不確定要素の多いのが子育て。
だからこそ、せめて安定した環境で子育てしたいと思うものです。
ところが、夫は、子のために安定した環境を作る、という感覚が極めて弱いように思います。
その原因のひとつに育児参加への非積極な態度、あるいは環境があるのではないかと私は考えています。
夫の子育てへの参加意識はとても低い
平成21年度の内閣府の調査で、6,356人の方に配偶者との「家事・育児の分担割合」を聞いたところ、「夫1割、妻9割」という回答者が31.6%で最も多く、次いで「夫2割、妻8割」が24.0%だったそうです。
夫も妻も5割ずつという割合は、たったの5.3%でした。(約19人に1人)
このような子育て割合の環境のなかで暮らしている夫は、たとえ子がいたとしても、女性と同じように家に「安定」を強く望む、という考えには至りにくいのではないでしょうか。
もちろん妻や子のことを考えれば、「安定する家」が正しいのは頭では分かっている。
でも「安定」のために家を持つことを考える男性は少ないように思います。
マイホームを欲しがる夫の心理
俺は安定したくない!まだ道半ばなんだ!
という男性は、マイホームなんか欲しくない!のでしょうか?
決してそんなことはありません。
人生道半ばでも、自分の家が欲しい!という男性はたくさんいます。ゴロゴロいます。
ただ、妻が思うような「家族が安心して過ごせる」というようなコンセプトではない。
自分の未来のライフスタイルを反映させた・・・例えば所ジョージさんの秘密基地のような家や、立派なガレージがある家。そういうのがいいわけです。もう、男性が大好きな物件です。夢が広がるタイプの家です。
土地が広くてバーベキューができる!とか、見晴らしがよくて別荘のような気持ちよさ!とか、ホームシアターが置ける大きなリビング!とか。
「家族みんなでバーベキュー!楽しいー!!」
それは妻からすると、あまりにも現実的ではない家です。バーベキューなんてやるの年に何回じゃ!と思いますね。(暑いし片付け面倒だしやりたくないし)
なのになぜそんなことになってしまうのでしょう。
サラリーマンの夫が家に居るのは土日が主。土日しか家にいることのない夫は、実用性を考える体験が乏しいのではと思います。
自営業で家にいる私ですらそういう家に憧れますから、土日しかいない夫はさらにその想いを強くするかもしれません。
さてしかし。
実際に購入するとなれば、夫は願いの多くは諦めることになる。
妻や子が長い時間生活する空間になることから、学校や病院、職場へのアクセスが良い場所になるかもしれません。ローンがきつくならない身の丈にあった家。老後を見据えた家の大きさ。デザインなど含めて、妻と意見をすりあわせ、いろいろと諦めていくことになります。リビングから車が見える男のロマン的なガラス張りのガレージなんて、夢のまた夢です。(ハハハ…)
すみません。笑い事じゃありませんでした。
この諦めることが、実は後の夫婦関係に大きな影を落とすのです。
俺がローンを払ってるのに・・・
夫の給料から家のローンを支払うケースの場合、夫の気持ちとしては「俺がローン払ってるんだ!」と思っているはずです。実際には夫の給料は夫婦の共有財産なのですから「何いってんの、私が支えているから家を買えるんでしょ?」というのは正論。
それでも、自分が払っているんだ!という考えはなかなかこびりついて離れないものです。自分が頑張っていることを自分で認めたい。妻にも認められたい。
そんな思いを持っている夫が、自分の希望に対して妥協をしまくったとしたら・・・。
最初にお伝えした、家を建てるデメリットである「将来の選択肢」を失ってしまう大きなリスクに目が行くようになってしまうのです。
ああ・・・広い庭もない・・・趣味もできない・・・景色も悪い・・・なのに巨額のローンの支払いはしていかなきゃ・・・ああ・・・という具合ですね。
この、ああ・・・、が夫の心に大きな変化を与えてしまう。
「俺が払ってるのに、俺は満たされないじゃないか、これから何十年と。俺の人生もう終わり!!!」という、呪いのような気持ちが出てきてしまのです。
夫に呪われないようにするためには
ですが、夫の自分だけが満足するような提案を飲んでしまうとどうなるでしょう。
ガラス張りのガレージなんか作られてしまったら、興味のない夫の車を見るたびに「こんなもののせいで子どもが遊ぶ空間が減ってしまった!」とイライラすることになるかもしれません。毎日ガラスを割ってやろうかと考えるかもしれません。とても不健康です。
家に長く居るのが妻の場合、妻の要望を積極的に取り入れていくことは合理的だと、私も考えます。
最終的には伝家の宝刀「長く家にいるのは私よ!」を繰り出し、夫の夢をぶった切ることになるでしょう。
では、ぶった切られた夫が「呪い」を持たないようにするにはどうすればいいのでしょうか。
もし夫の呪いの出どころが「ガラス張りのガレージが持てなかった!!!」ことが原因であれば、その呪いを解くことはとても難しいことになってしまいます。
でも安心してください。ガラス張りのガレージが呪いの元ではないのです。
【これが超重要】
一番の原因は、家に居場所がない、と感じさせてしまうことなのです。
ガラス張りのガレージがもてない、自分の趣味スペースがない、見晴らしがいい庭がない。
これらは、実は致命傷にはなりません。大した問題ではないのです。
自分としては望み通りではないマイホームができたとき、夫の中ではこのようなこころが生まれます。
君のために僕はたくさんの妥協をした。そしてローンも払っている。すべては君のため。君に喜んでもらうため・・・。
でも、もし妻に喜んでもらえなかったら・・・?
この家には、僕の居場所はない、と考えるようになってしまいます。
夫の居場所とは、家の中の場所のことではない
夫の欲しい居場所、それは家族の心の中。妻の心の中です。
って、急にすごい展開!ロマンティック!
でも真面目にそうなのです。
だから、マイホームを建てるときには、妻の、子の心の中に、夫の居場所も作ってあげて欲しいのです。
家を建てることで、自分の可能性、選択肢を減らしたことを夫に後悔させないためには、家族の中に居場所を与えるという、新しい選択肢を与えてあげることが重要になります。
新しい選択肢とは、新たなる可能性。マイホームパパとして家族に尊敬される、大切にしてもらえる人生の始まり・・・。
ハァ?居場所を作るってなに?と思われるかもしれません。
大丈夫。実に簡単です。
あなたが思っている「事実」を伝えればいいのです。
・いい家だぁ(インテリア、外装、庭など)
・この家のおかげで○○が楽になった(レイアウトや子どもの送り迎え、駐車場の広さなど)
・あなたが私の嬉しいように選択してくれた(夫が妥協したところ、抵抗したところ)
・この家にいると幸せになれるな(落ち着く、リラックスできる、安心できる)
・とても気に入っているよマイホーム
などなど、あなたの思った事実を夫に言葉で伝えてあげればいいのです。
そして最後に「あなたのおかげ」と付け加えるのです。
それを聞いた夫は、あなたの中に居場所を見つけることができるのです!
あら簡単!!!すぐにお試しください!!!!
ただし・・・本当にそう思っていなければ、この言葉を言ってはいけません。嘘の言葉はあなたを追い詰めてしまいます。
「あなたのおかげ」と思えないわけ
さて、ここで問題が起きることがあります。
夫のおかげだとは思えない。感謝ができないケースです。
確かに嬉しいところはある。でも、マイホーム全部気に入ってるわけじゃないし。夫がどうしても譲らなかったところがイラッとするし、何より私だってめっちゃ頑張ってるのに、なんで夫に「あなたのおかげ」なんて言わなきゃいけないの?
そういう感情があると、感謝することを拒むようになります。
なぜこんなことが起きるのでしょうか。
人は、損をするのが嫌いです。
なぜ「あなたのおかげ」と言わなければいけないの!?私だって大変なのに!不公平だ!損だ!
となってしまうのです。
損したくない!!という感情が、思っている「事実」を言えなく、いや、言わなくするのです。
しかし夫からすれば、妻のためにマイホームを買ったのに、妥協したのに、喜びや感謝の言葉すら言ってもらえない。
すると、妻の中に、自分はいないのではないかと疑うようになる。信じられなくなっていく。
そして・・・
妻の中に、自分の居場所はない。
妻の住む家の中に、自分の居場所はないんだ。
と居場所を見失ってしまいます。
それでも損をしたくないあなたへ
損したくない!という思いが、夫を遠ざけてしまう。
分かります。
誰だって損したくないですよね。
私も損したくないです!
でも大丈夫。ちゃんと得する方法があります。
先人がすばらしい言葉を残してくれました。
こういうことわざがあります。
「損して得取れ」
目先の利益にばかりこだわりすぎて、ちょっとした損をすることも許せず自分の利益を得ることばかりに目が眩んでないかね?
一時的にはむしろ損は覚悟するの。長い目でみて得を取れればいいの。 目前の損より、将来の喜びを得るのよ。
という意味です。
これは”長期的な夫婦円満を構築する”ための格言です。
最終的にどんな関係になりたいかを考えてみた時、やっぱり夫に優しくしてもらったり、気を使ってもらったり、それこそ永く愛してもらいたいですよね。そんな未来を実現することこそ「得」ではありませんか?
ならば、今ここで「損」をすることが、得を取る絶好のチャンスとなるのです。
ただし、いい人と結婚したから、このような気付きを得られたと勘違いしてはいけません。先人たちも紆余曲折あってたどり着いた幸せのあり方なのです。
たどり着けない人たちは離婚という選択をするか、もしくは不満を持ちながら人生を終えていきます。すべての人が得られる感覚ではありません。
さて、話を戻しましょう。
夫の頑張っている事実を認めてあげる。
確かに、一時的に「損」をしているように感じる。
でもこれが、ちゃんと後になって得となって戻ってくるんです!
妻の中に自分の居場所を見つけた夫は、その喜びをもっと欲しがるようになる。
妻の喜ぶことをすることが、自分の喜びであることを知るのです。
妻、家族の中に居場所を見つけた夫は、他では得られないような【多幸感】に包まれます。多幸感ですよ、多幸感。多幸感を辞書で調べると・・・
多幸感:非常に幸せな感じ。 特に、薬物などがもたらす過度の幸福感についていう。
薬物レベル?ええ、ほんとにそう!妻から見つめられてオキシトシンが出るわ、認められた喜びでドーパミンはでるわ、まさに天然薬物漬け状態。もう抜け出せない(笑)
するとどうでしょう?自分の願いが通らなかった、妻の希望のマイホームが愛おしくなってくるのです。マイホームを愛すること=妻の喜びだから。
最初はグチグチ言ってたのに、気づいたら喜んで草刈りや庭の手入れをしてくれるようになってました、というお話を聞くと、まさに夫の居場所ができたから起きたことだ!と痛感します。
妻に喜んでもらうと、もっと喜ばせたくなる。
妻の中の自分の存在が大きくなっていくことが分かるからです。
男は妻に喜んでもらいたい。極論、それだけなんです。
こうなったらこっちのもの。「損して得取れ」の「得」が、早い段階で妻へと還元されることになります。しかも、夫も嬉しい。家族みんなが幸せな状態へとなっていくのです。
マイホームを建てたばかりで離婚を言う夫の心理
さて、マイホームを建てたばかりで離婚を言う夫の心理をお話します。
家を建てて半年や一年で離婚を言い出すということは、家を建てる前から妻に対して不満を抱えていた可能性が高いと想像できます。浮気をしていたということも十分に考えられます。
ではなぜマイホームを建てようとしたのでしょうか。
それは、マイホームを建てれば(妻が喜ぶことをすれば)もしかしたらこの状況が変わるかもしれない、と考えたからです。一発逆転を狙ったとも言えるでしょう。大きな買い物をすれば、きっと妻が自分に感謝してくれる。とても喜んでくれる。自分を大切にしてくれるに違いない!そう考えたのです。
でも実際にはそんな逆転劇は起きません。なぜなら、夫がそんなに苦しんでいるなんて妻は少しも想像していないからです。逆に夫が家を建てたいと思うほどこの家族(夫婦関係)を気に入っているのだと安心しています。
そんな状態の妻に、マイホームを建てることで起きる様々な夫の苦難など、想像することはできませんね。
本音を言ってくれればいいのに!と思われるかもしれませんが、言うためには信頼関係が必要です。本心を言っても、恐らく理解してもらえないのではないか、と考えていると、傷つきたくないという本能から本音を言わないという選択をします。
いったい僕はどうすればいいんだ・・・そうか!高額なマイホームなら、妻も僕に感謝してくれるようになるかもしれない!という安易な手段をとってしまう。
高額=価値があると思いこむ男性の悪い癖です。
でも、この考えに似たことは女性もやってしまいます。
結婚したら夫は変わってくれるに違いない。
子どもが生まれたら夫は変わるに違いない。
という願いです。残念ながら夫が変わることはありませんね。
夫婦の信頼関係という土台をしっかり作らずに、環境が変われば相手が変わるかもしれない!という期待は、残念ながらうまく行かないものです。
マイホームを建てる前にやっておきたいこと
マイホームを建てる前に、夫婦でよく話し合いをしましょう、といいますね。
納得できるまで話し合いをしておかないと、あとで大変なことになるよ、という話です。
私は、話し合いをする前の姿勢が大切だと思っています。
マイホームを欲しがるのが自分であれば、その気持ちを受け止めてくれているパートナーに感謝をする。話を聞いてくれているパートナーに「聞いてくれてありがとう」と伝えることから始めて欲しいのです。
大きなリスクを背負うことに対しても、妥協することも、夫に対してたくさんの感謝が生まれるでしょう。それを見逃さないこと。これに尽きます。
相手を理解する姿勢を持つ。男性の本音を理解することで、見逃しを減らしましょう。
長い夫婦生活、子どもの成長や、ライフスタイルの変化、介護や怪我、病気や仕事の変化などが起こります。
結局どれだけ話し合ったとしても、完璧なマイホームはできません。利点が欠点になることも多々あります。不満は必ず出てきます。
でも、マイホームを作り上げていく過程にたくさんの感謝があれば、きっとどんな家ができたとしても、環境が変わったとしても、乗り越えていけるはずです。不満も笑いあえるようになる。
マイホームを買うという一大プロジェクトを、強い絆を作る絶好の機会として取り組み、ふたりだけの夫婦のあり方を見つけてみてはいかがでしょうか!
執筆 夫婦再生カウンセリング名古屋 主宰 下木修一郎(しもきしゅういちろう)
夫の気持ちを知る!夫の気持ち研究家
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